Hufschmid Guitars Helldunkel
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Hufschmid Guitars Helldunkel

Helldunkel, ST モデル from Hufschmid Guitars.

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JL_KM_CD 09/20/2016

Hufschmid Guitars Helldunkel : JL_KM_CD のユーザーレビュー

"上品な見かけですが、えげつない音が出ます!"
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Value For Money : Excellent Audience: 誰でも
Hufschmid Guitarsのホームページでは Helldunkelをこの様に紹介しています。(以下、英文を超訳。)
「1996 年より、この個性的な楽器は、私の設計哲学を純粋な形態として具象化させたものです。この6弦のセ ットスペックのギターは、上質な木材と最高品質のハードウエアからなる手作りの楽器で、私の⻑年の経験から簡素美、 弾き心地のよさ、そして究極のギタートーンを実現した物です。」なかなか面白いことを書いているな、と思いました。数ヶ月間、このフレーズにずっと引っかかっていましたが、2016年7月30日、ついにこの楽器を手にすることになりました。
Hufschmid Guitars, Helldunkel.
製作はパトリック・ハフシュミッド、スイスのエイグルという町で製作されていま す。有名なモントルー、レマン湖から10分ほどの美しい町です。
Helldunkelは仕様が決められている6弦のギターで、3種類のボディー形状、3種類のヘッド形状から自分の好みで組合わせ選択する事になります。仕様が決められているといっても、ハードウェアやピックアップの色とか、多少の融通はきかせてくれます。 実際、こんなんどう?って色々な提案をしてくれました。ボディーとネックの材料は、 "Premium perfectly quartersawn Sapele Mahogany"です。メールやInstagramで何度も紹介されました。Hufschmid Guitarsとして、現段階で最高のギター用木材だと自負しているのでしょう。私の楽器はボディーとネックが同じ木から材取りされたものだと聞いています。材料購入から乾燥/エイジング、材取りまで全て手がけている職人による手作りならではですね。

私のHelldunkelの仕様概要は、以下のとおりです。
ボディー:ワンピースサペリマホガニー(柾目)、STモデル
ネック:ワンピースサペリマホガニー(柾目)
ヘッドストック:3L/3Rストレート-プルデザイン
ナット:Red HUFTRON(オプション、スーパーエンジニアリングプラスチック製)
フィンガーボード:ウエストアフリカンエボニー、指板 R12 インチ、24 フレット
スケール:25.5 インチ
サイドドット:光ルミネセンス
チューナー:ピップショット ロックチューナー
ブリッジ:ヒップショット フィクスドブリッジ
ピックアップ: Hufschmid Humbuckers(エポキシシールド、パッシブタイプ) Kent Armstrong氏自身
       によるハンドメイド。
フィニッシュ:バーニッシュ(15 コート)、ナチュラル、サテン仕上げ
ボディー厚:≒35 mm
重量:≒3.6kg

Pros:
1) 3L/3R ストレートプルデザインと、ヒップショットロッキングチューナー、HFUTRONナットによって、チューニングの安定化が高い次元で実現されています。ストリングリテーナ―が無いのも外観上好みです。最小の構成物で最大の結果を引き出していると思います。機能美が感じられます。
2) 私のHelldunkelはダブルカッタウェイタイプです。ボティートップはフラットで、右前腕辺りは大きめの面取りがしてあります。右手の座りがすごく良いです。バックは全周大きめの面取りがされており、面取りの交わりがとても優雅で美しいラインを形成しています。ネックジョイントは運指を妨げることなく、最終フレットまでとても弾きやすいです。ボディーが35mmと薄く、重量バランスの良い仕上がりになっています。
3)15コートのバーニッシュ仕上げは、最初聞いた時、とても厚いコーティングになると思っていました。実際に はサテン仕上げされた表面は、木本来の外観と触感を損ねることはなく、美しい杢目を際立たせています。 Hufschmid曰く、この仕上げに要する時間は、実に楽器製作全体の5割を占めるとのことです。
4)弾きやすさは飛び抜けています。作り始めた段階から“今までで最高のギターになるぞ”と宣言されていました。Hufschmidはそれぞれの顧客に対して、ネックの形状を弾きやすいよう成形してくれます。スイスで作っていますので、製作時に弾き具合を確認することはできませんでしたが、左手の写真を送り、これに合わせて弾き易くなるよう加工してくれます。仕上がりはとても良好です。
5)Hufschmid HumbuckersはHufschmid Guitarsでギターをオーダーした時のみ入手出来ます。Kent Armstrong氏自らがこのギターの為に製作したもので、Hufschmid Guitarsのオリジナルロゴ入りです。専用の型をHufschmid Guitarsで製造しており、ギターのオーダー毎にKent氏に製作依頼しているようです。外観も音自体も非常に完成度の高いピックアップで、ボディー、ネックその他の構成物とのマッチングで、とても豊かなサステインが全音域で得られます。このピックアップはエポキシでシールドされていますので、私の様な多汗症の人にとって、とても信頼性の高い機器だと言えるでしょう。
6)"Perfectly quartersawn premium sapele mahogany"が Hufschmid Guitarsとして最も重要な要素である事は 容易に想像できます。私自身は、ギターの材質について知識も理解も乏しかったのですが、このギターを手にして見ると、色々と考えさせられます。杢目、材取りの事、組付けられたギターの姿、これらをじっくりと観察してみれば、将来的にその楽器がどの様に変化していくか分かる、というような事を製作している側から聞くことはあります。しかし実際量産されている楽器等では、その様子が見える事は多くないのが実情です。綺麗な色に塗装されていたり、分厚いクリアコートに覆われていれば、それはそれで美しい仕上がりと言えるでしょう。ただし木が本来持っている美しさや質感を感じることは難しいかもしれません。まあこれは個人的な趣味の領域でもありますが。Helldunkelは、使われている木の姿が見て取れる仕上げになっています。ボディーの柾目は弦と平行に綺麗に通っています。ネックも同様。バーニッシュ仕上げはサペリのリボン杢を引き立てています。特に強い光の下では、金糸の様に輝きます。腕の良い職人が、質の良い材料を管理/使用し、適切に仕上げられた良い楽器という事が外見からでも十分見て取れます。とても良い仕事をしていると思います。バイオリン属の楽器の様な趣も感じられます。
7)Hufschmidはギター製作の期間中、進捗状況をメールやインスタグラム、フェイスブック等で教えてくれました。私の場合、それこそ木材の状態から完成までずっと見ていました。これは私にとっては忘れられない体験となりました。

Cons
1)今のところなかなか悪い事は浮かびませんが、あえて言うなら、Hufschmid Guitarsで製作されたベストのギターを所有することは今後多分叶わない、という事でしょうか。Hufschmidからは、常々より良いギターを作っていくという姿勢が強く感じられます。次のギター、またその次のギターの方がおそらく私のギターより少しでも良いものになっていく様な気がします。単なる嫉妬かもしれませんが...。

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