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マイクの選び方

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kon-tiki 2008/08/29

kon-tiki 2008/08/29

マイクの種類







長らくプロのサウンドエンジニアの役目だった適切なマイクロフォン選びは、ホームスタジオの増加とともにアマチュアやビギナーにとっても欠かせないものになりつつある。マイク選びは何に使うかというだけではなく、好みによっても左右されるものだ。この記事ではまず2つの主要な方式であるダイナミック型マイクロフォン(ダイナミック・マイク)とコンデンサ型マイクロフォン(コンデンサー・マイク)から始めよう。








1.音波, 2.ダイヤフラム, 3.コイル, 4.マグネット, 5.オーディオ信号



ダイナミック型マイク

これらのマイクが一般的により頑丈なのはライブで多く使われることからも明らかだ。また比較的安価で湿度にも強い。
ダイナミック・マイクは永久磁石による磁場内のコイルに取り付けられたダイヤフラムを用いる。ダイヤフラムが様々な振動を受け取ることで、増幅の必要な電磁誘導電流を発生させる。つまりコイルは直接ダイヤフラムに固定されていなければならず、後述のコンデンサー・マイクよりもダイヤフラムがどうしても厚くなる。このためコンデンサー・マイクに比べ高音域の感度が劣る分、音も正確性では劣る。この方式のマイクはShure SM57とSM58が有名だ。

一般的にダイナミック・マイクはコンデンサー・マイクと異なり電源を必要としない。高温圧のソースにうってつけだ。








1.音波, 2.ダイヤフラム, 3.メタル・プレート, 4.バッテリー, 5.オーディオ信号


コンデンサ型,エレクトレット・コンデンサマイク

このタイプのマイクでは金属板に近接させた薄く柔軟性のあるダイヤフラムを通して音を拾う。
コンデンサー・マイクはカラオケに使われる安物から超高性能録音用マイクまで幅広い。一般的に高品位・高感度で遠くの音や高音域も拾うため、スタジオ内での録音に使われることが多い。
より洗練され製造も難しい高品位なコンデンサー・マイクは非常に高価だ。コンデンサー・マイクはヴォーカル、アコースティック・ギター、ピアノ、オーケストラ楽器、パーカッション、そしてサウンド・エフェクトの録音に適している。この方式で最も有名なものはノイマン U47やAKG 414などが挙げられる。






ファンタム電源

コンデンサー・マイクでは本体内の小型バッテリーかマイクケーブルから供給されるファンタム電源が必要になる。ほとんどのファンタム電源は48V。ダイヤフラムとプレートを印加に使われ、ダイヤフラムの振動によって発生した微細な電圧を増幅する小さなプリアンプにも使用される。多くの場合ミキサー卓やマイク用プリアンプ等の機器から供給される。


リボン型マイクロフォン

リボン・マイクはダイナミック・マイクの一種で強力な磁石の両極間に配置した非常に薄い金属リボンを使用する。音波がこのリボンを振動させ起電力を得るしくみだ。旧式のリボン・マイクの出力電圧はダイナミック・マイクよりもかなり低く、出力インピーダンスを上げるためのトランスが使われていた。最近のリボン・マイクでは改良された磁石とより効率の良いトランスによって従来の問題を解決している。リボン・マイクはほとんどが双方向性(後述)である。RCA 44 および 77 といったヴィンテージ・モデルが Royer と並んで知られている。







指向特性

ポラー・パターンというマイクの指向性を示す極グラフによってマイクがどの方向からの音を拾うか知ることができる。中心軸から見て様々な角度の音にどのくらい感度があるかを表すものだ。何を録るか、またはどの方向からの音を録りたくないかによって適したパターンのマイクを選ぶことは非常に重要だ。








無指向性パターン


無指向性

最もベーシックなパターンで基本的に360度球状方向、つまり全ての方向からの音に対し同様に反応する。環境音や大勢の声、サウンド・エフェクトの録音に適す。無指向性マイクは音圧には敏感だがウィンド・ノイズには指向性マイクに比べ強い。接近の影響も指向性マイクより受けないため、歌手が動いても影響を受けにくい。








単一指向性


単一指向性パターン

このハート型のパターンはほとんどの単一指向性マイクに見られる。ギリシャ語で心臓を意味するカーディオイドとも呼ばれる。この逆ハート型はこれが単一指向性でありほとんどの音を前方から収拾することを表している。このパターンのマイクはあらゆる状況の録音、主に一方向からの音を録音する際に用いられる。後方からの音は拾わないためダイナミック型単一指向性マイクはライブで使われることが多い。この特性は拾いたくない他の音を減らすのに役立ち、従ってハウリングのリスクも低減できる。








超指向性パターン


超指向性

このパターンは単一指向性に近いが指向特性をより鋭くしたものだ。前方の感度エリアはより狭く、後方に小さな円形の感度エリアがある。








双指向性パターン


双指向性

両指向性とも呼ばれるこれらのマイクは前後方向から同様に収音するが、側面からの音は拾わない。2人のヴォーカリストのハーモニーやデュオ、向かい合って行うインタビューの収録等に適している。











他の考慮すべき点


図1: 周波数特性チャートの例




周波数特性

それぞれの周波数帯域に対するマイクの感度を測定したもの。ある帯域は強調され、別のある帯域は弱められる等マイクの性格が出る。つまり周波数特性はどのマイクがどの帯域にどのくらい反応するかを示している。
X軸は周波数をヘルツで表し、Y軸はデシベルで入力感度を表している。より高い数値は強調を表し低い数値では逆を表す。完全にフラットなチャートはそのマイクが全ての周波数に等しい感度を示すことになる。しかし現実には完全にフラットな特性にすることは不可能であり、最高のマイクでさえある程度の偏向がある。
時にマイクはその周波数特性によって選ばれることも覚えておくといいだろう。例えば人間の声の帯域に適したマイクは環境音や低周波のノイズの中での録音には良い選択となる。


自己ノイズ

自己ノイズはダイナミック・レンジの最も低い部分だ。もしも非常にソフトな音を録音しようとしている場合は重要になる。自己ノイズは低ければ低いほど良いと言えるだろう。






最大入力許容音圧

文字通り歪まずにマイクが許容できる最大の音圧。こちらは高ければ高いほど良い。しかし最大入力許容音圧が高いマイクほど自己ノイズが高いということを覚えておこう。


入力感度

マイクが如何に入力音圧を出力電圧に変換するかを表す。数値が高いほど感度も高い。高感度マイクからはより高い信号が得られるので入力後の増幅は少なくて済む。しかしマイク感度の高さが必ずしも良いマイクの条件というわけではないのだ。



是非目的に適したマイクを選び、良い音を録音してほしい。

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