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インスピレーションに BackTrack

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不幸なことに、演奏の後になって「しまった、今演ったの録音しておけばよかった!」と気づくことは珍しくない。しかし嘆いても時既に遅し。時間を戻すことができたら、インスピレーションが通り過ぎる前に録音ボタンを押しておけたのに…そんなふうに思ったことはないだろうか。それこそLine6が提案していることだ。ただしデロリアンは必要ない。必要なのは、テイクを後からとっておけるこのポータブル・レコーダー BackTrack。それって魔法なの? いや、このタバコの箱ほどの小さなデバイスには魔法が隠されているわけじゃない。プロセスはシンプルだ。BackTrackは起動するとひたすら録音モードで待機しながら、入力信号と無音部分を検知してオーディオ・イベントをファイルにしていく。デバイスの中央にある大きな「MARK (マーク)」ボタンを押すだけで、今弾いたものをキープしておくことができる、というもの。簡単でユニークな製品だ!

Red Led 2008/11/22

Line 6 BackTrack + Micをテストする

不幸なことに、演奏の後になって「しまった、今演ったの録音しておけばよかった!」と気づくことは珍しくない。しかし嘆いても時既に遅し。時間を戻すことができたら、インスピレーションが通り過ぎる前に録音ボタンを押しておけたのに…そんなふうに思ったことはないだろうか。それこそLine6が提案していることだ。ただしデロリアンは必要ない。必要なのは、テイクを後からとっておけるこのポータブル・レコーダー BackTrack。それって魔法なの? いや、このタバコの箱ほどの小さなデバイスには魔法が隠されているわけじゃない。プロセスはシンプルだ。BackTrackは起動するとひたすら録音モードで待機しながら、入力信号と無音部分を検知してオーディオ・イベントをファイルにしていく。デバイスの中央にある大きな「MARK (マーク)」ボタンを押すだけで、今弾いたものをキープしておくことができる、というもの。簡単でユニークな製品だ!
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BackTrackは手のひらにぴったり収まる小ささなので持ち歩きにも便利。ベルトに止めるクリップ付きで、¼インチ標準フォン入力端子と¼インチ標準フォン出力端子があるのでアンプに繋ぐことができる。入力端子を介して楽器を録音するようにデザインされたBackTrackと、それに加えアコースティック楽器等を録音できるように内蔵マイクを追加したBackTrack + Micの2つのバージョンがある。 まず最初に書いておくべきなのはこのデバイスがUSB電源である点。USB接続でBackTrackで録音したオーディオファイルを転送すると同時に充電も行う。メーカーによれば約8時間の連続使用が可能で、2GBの内蔵メモリーは24bit/48kHzで4時間、16bit/11kHzで24時間分録音できる (マイクなしバージョンのBackTrackは1GBなので録音時間は半分)。中間的なセッティング(22、32、44.1kHz)もあり柔軟だ。BackTrackはWAVフォーマットのみをサポートしている。Line6はファイル容量をより喰わないMP3やAACのようなフォーマットは必要がないと判断したようだ。もちろんWAVフォーマットの方が音質的に優れているが、このようなデバイスにとってそれは本当に重要な点だろうか? 圧縮オーディオ・フォーマットなら容易に10倍の録音を音質(この種のツールの最優先次項ではない)を犠牲にすることなしに内蔵メモリーに収めることができる。その上、内蔵スピーカーが無い点も残念だ。もしマイクを使って録音している場合、録音したものを聴き返すにはヘッドフォン(別売)が必要になる。一方、BackTrackの出力端子にアンプを繋いでいる場合には、アンプからプレイバックを流して聴くことが可能だ。 ではどのように操作するのか見て行こう。

コントロール

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コントロールに関して、いちばん重要なのは「MARK (マーク)」ボタンで、たった今録音したものや以前に録音したテイクにマークを付けるために最も頻繁に使用する。しかしながら、BackTrackから直接ファイルを消すことができないのはまだしも、一旦マークしたもののマークを外せないのは残念だ。デバイスの側面にはヘッドフォン端子と2つのボリュームボタン (+と−)、反対側の側面には3つのボタンと2つのスイッチがある。3つのボタンはお馴染みの「再生」、そして「早送り」「巻き戻し」で前後のテイク、マークにスキップする。2つのスイッチのうちひとつはマークしたテイクのみを再生するか、マークしているしていないに関わらず全てのテイクを再生するかを選択できる。全てのテイクを再生する「ALL」は、すぐにはマークしていなかったテイクを聴き直してみて「お、このリフは悪くなかったな」というような再発見に役立つだろう。もうひとつのスイッチはBackTrackの電源ON/OFFと「PLAY ONLY」。ONにするとLEDが白く点灯し、録音の準備ができると青に変わる。残念なことに、BackTrackが操作可能になるまでに約10秒も要する。起動にかかる時間は内蔵メモリーにどのくらファイルが存在するかにもよるのだが、この種のレコーダーとしてはかかり過ぎだ。将来のファームウェアのアップデートで改善されることを期待したい。このスイッチには「PLAY ONLY」ポジションもあり、レコーディング・スタンバイをせずに聴くだけのときに使用する。パッセージをループさせることも可能だ。 注意すべきなのは、BackTrack + Micの内蔵マイクを使うためには入力端子からジャックを抜かなくてはならないという点。従ってマイクとジャック両方を同時に録音することはできないのだ。 ではセッティングと機能を、見て行こう。

セッティングと機能

こういった自動録音コンセプトが好きでないユーザーのために、簡単にマニュアルで録音スタートさせる方法も用意されている。「再生」と「マーク」ボタンを押せば、LEDが赤に変わりすぐに録音が始まる。
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自動モードにはデバイスの動作を決めるいくつかのセッティングが用意されている。実際、シチュエーションに合わせて入力ゲインを調整する事等が可能だ。セッティングのためには、BackTrackの内蔵メモリー内のソフトウェアをUSBを介してMacかPCにインストールする必要がある。インストールCDを探しても無いのでご注意を! ひと度インストールされれば、いくつかのパラメータを変えることができるようになる。サンプルレート、ビットレート (16または24ビット)、日付、更にはファームウェアのアップデートや自動スタンバイモードの調整が行える。これらのパラメーターを変えるためにはソフトウェアのインストールが必要なわけだが、BackTrackからファイルをリカバーすることはコンピューターに何もインストールしなくても可能。簡単なUSBキーのような要領だ。レコーダーをコンピューターに繋ぐと、マークされたファイル用の「Backtrack MARKED」と、それ以外のファイルが入る「unmarked」の2つのフォルダが現れる。「USER」フォルダはBackTrackへファイルを送る際に使用できる。BackTrackで再生させたいファイルはWAVフォーマットでなければならない。重要なポイント:BackTrackは空き容量が厳しくなってくると、マークされているファイルは保持し、マークされていないファイルは消去するということを覚えておこう。
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楽器のライン入力と内蔵マイク用に、ほとんどのシチュエーションをカバーする入力ゲイン・セッティングのプリセットがソフトウェアから切り替えられる。入力端子用に「パッシブギター」、「アクティブ」「PODアウト」、そしてマイク用に「Low」「Medium」「High」。これらは録音開始のトリガーとなる信号レベルが低いか高いか、中間かによって選ぶ。例えば「Low」はアコースティック・ギター、「Medium」はアンプを通した楽器、「High」はバンド全体の録音に適している。自動ゲイン調整も用意されているが、最も興味深いのは録音の最小継続時間の設定だ。この設定により意図しない単発のノイズが鳴っても、それらはいちいち保存されなくなる。また、ファイルを分割する際の無音の長さも決めることができる。BackTrackはカスタマイズ可能な高い柔軟性を持っており、最悪の場合でもマニュアル・モードがあるので自動録音に懐疑的なユーザーを納得させるだろう。

サウンド

もちろん、BackTrackでピンクフロイドの『狂気』みたいな作品を作ることはできない。これは決してプロフェッショナル・クオリティーの録音を目指したものではないのだから。この小さなデジタルレコーダーの主要な役割は、ミュージシャンがインスピレーションの瞬間をキャプチャーする手助けをすることにあるのだ。従って音質に期待し過ぎるのは禁物。このデバイスの価格の割には充分な品質と言える。フィールド・レコーディング・マニアはより忠実度の高い、例えばナグラのような高価なビッグネームの製品を検討した方が幸せになれるだろう。BackTrackの音質のサンプルとして、アコースティック・ギターを録音してみた。

結論

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Line 6はとてもオリジナリティー溢れる製品を開発しライバルに差を付けている。最初は少し戸惑うかもしれないが、人間工学的にもよく考えられている。サイズと重量はあちこち動き回るミュージシャンには有難いし、音質はもの凄く素晴らしくはないとしても、このようなオーディオ・キャプチャー・デバイスの用途には充分だ。WAVフォーマットしか使えなかったり、起動に時間がかかり過ぎる等、我慢しなければならない欠点も若干は残るが。 このレコーダーは明らかにミュージシャン用に作られている。高音質を目指す、より高価なレコーダーのトレンドとは逆行しており、フィールドレコーディングに真剣に取り組む人はそういった製品を選ぶべきだ。しかし作曲や練習等で瞬間的なインスピレーションを簡単にキャプチャーしたいと願うミュージシャンは、間違いなくこの製品に感謝することだろう。
  • ユニークで実用的なエルゴノミクス
  • 小ささ
  • 低価格
  • + Mic版の内蔵マイク
  • 十分な自動性とメモリー容量
  • ファイルのマークを外せない
  • WAVフォーマットのみ
  • 起動に10秒もかかる
  • 内蔵スピーカーが無い

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