Novation Nocturn 詳細レビュー
NovationはキーボードやMIDIコントローラー、シンセサイザー等ハードウェアでもソフトウェアでもその高いクオリティで知られるブランドだ。同社のコントローラー製品の新顔であり、オートマップ機能を安価に提供するNocturnはブランドの評価を更に高めることになるだろうか? その辺を中心に見て行こう。
Will Zégal 2008/10/08
Novation Nocturnをテストする
NovationはキーボードやMIDIコントローラー、シンセサイザー等ハードウェアでもソフトウェアでもその高いクオリティで知られるブランドだ。同社のコントローラー製品の新顔であり、オートマップ機能を安価に提供するNocturnはブランドの評価を更に高めることになるだろうか? その辺を中心に見て行こう。 近年、ユーザーがコントロールサーフェスを使う際に膨大なセッティングで奮闘しなくて済むようにと、複数のメーカーが注力してきた。今やすっかりスタンダードになった感のあるMIDIラーンに始まり、何社かはソフトウェア・セッティングとコントロールを自動的にコントロールサーフェスに割り当てるようなシステムの開発に挑戦した。中でも代表的なのがSonarおよびProject5に実装されているCakewalkのACT (Active Control Technology)、そしてNovationが提唱するオートマップだ。多様なパラメーターが自動的にハードウェア・コントローラーの各種コントロールに割り当てられる。Nocturnはこのシステムをベースにしているが、従来式のMIDIコントローラーとしても機能する。ハードウェア
Nocturnの筐体は小さく、混雑しがちなホームスタジオに於いてわずかなスペースしかとらない。更に接続は本体の左側(かしこい!)にあるUSBのみで、容易に他のコントローラーやキーボードを繋ぐことができる。その小さなサイズのわりには重さがあり、しっかりした造りという印象を受ける。特に底面の2つの大きな滑り止めパッドによって安定感は抜群だ。ひとたび設置すればずれることもない。重量はケース入りCD 5〜6枚程度なので持ち運びにも便利だ。 あまり厚みのない本体は奥の方がやや厚く、わずかにユーザーの方に向かって傾斜している。 コントロール:- 赤または緑のLED付きの16のラバー・ボタン
- 約6センチのストロークを持つクロスフェーダー
- 周囲にLEDを配した9個のエンドレスつまみ
使用感
エフェクトつまみを表示するFXブラウザー・ウィンドウ。つまみにさわるだけでそのエフェクトをコントロールできる。この割当は毎回変わってしまうのが残念だ。現在のエフェクト・セッティングが最初のつまみになるので、毎回ウィンドウを開かなくてはならない。インストール
パッケージにはNocturn本体、USBケーブル、FocusriteおよびNovation製品の広告、4ページのクイックスタートガイド、そしてインストールCDが含まれている。驚いたことに、筆者のインストールCDは…空っぽだった。あまり多くの人がこの間違いに遭遇していなければいいのだが。もっとも実際はたいした問題ではない。単にメーカーのサイトへ行ってソフトウェアとドライバーをダウンロードすればいいだけだ。ある意味これはサイトをチェックさせるよいアイディアなのかもしれない。サイトには良くできたチュートリアル・ビデオもある。取扱説明書はとても明快だ。残念ながら取説のバージョンはやや遅れているようだが、特に問題はない。どのように動作するのか?

ソフトウェアとオートマップ
ソフトウェアを『自動割り当て』するためには先ず『プラグイン・マネージャー』を起動してプラグイン・フォルダをスキャンさせる必要がある。だが『ユニバーサル』なオートマップはプラグインのみ、より具体的に言うとVSTフォーマットのプラグインだけに適用される。オーケー、VSTのプラグインは数が多い。けれども中にはスタンドアローン・バージョンもたくさんあるしDXフォーマット(そう、まだ結構ある)のプラグイン、それにシーケンサーの組み込みプラグイン(Sonar ProducerではSonitus Suiteは考慮されていない)もある。その他『自動割り当て』が効かないMagix StudioやMusic Maker等の小さなプログラムについても考えさせられる。残念なのは、このように小さくて高価でないコントローラーはそういったタイプのソフトウェアのユーザーにこそアピールすると思うからだ。シーケンサーに関して言えば、4大マーケット・リーダーであるCubase、Sonar、Logic、Live(そしてNovationから出るソフトウェア)のミキシング・コントロールが可能だ。コントロールは比較的限られているが、必要不可欠なものはちゃんとカバーしている。例えばSonarではボリューム、パン、ミュート、ソロ、レコード・レディ、AUXセンド、そしてセンドレベルをコントロールできる。もしも大きなプロジェクトをNocturnでミックスしようと望んでいるなら考え直した方がいい。6〜8トラックがせいぜいだろう。それ以上だと混乱する。それでも、そういったミックスをコントロールサーフェスなしでやるよりはかなり便利だが。マウスだけでゲインを調節するよりは遥かに快適だし能率的だ。しかしそれでもMackieコントロール・モードのBehringer BCFほど能率的ではない。Nocturnには特にトランスポートバー・コントロールが欠けているのだ。 とはいえことプラグインのコントロールに関してはNocturnは輝きを放つ。シンセでもエフェクトでも、使用は快適かつスムース。アクティブなプラグインをコントロールするというだけでなく、前に操作した他のモジュールをNocturnから簡単にナビゲートできる専用ボタンもある。コントロールされたエレメントはタイプによりバンク(『user』『fx』『inst』『mixer』)に割り振られ、少しの操作でいつでも呼び出せる。結論
オートマップ『ユニバーサル』はやや誇張気味であるにしても、Nocturnはサイズと価格の割には実用的な可能性を提供してくれる。何よりも先ず、使うことそのものが楽しいのだ。まぁ音楽のこととなれば何でも楽しいものだが。もし欠点を(特にユニバーサルでないことを)理解した上でなら、コントローラーを持っていない人や、スタジオやモバイル・セットアップで使用できるエレガントでユーザーフレンドリーな追加のコントローラーを探している人にとって良い買い物だ。満足な結果をもたらすだろう。- 外観
- 快適な操作
- インストールが簡単でユーザーフレンドリー
- 安定性と能率
- 小ささ
- Novationサイトのチュートリアル・ビデオ
- 『ユニバーサル』でないオートマップ
- USBのみ(コンピューターでしか使えない)
- やや安っぽい部分がある
- ディスプレイにもうひとつウィンドウを開く必要がある
所有機材


