M-Audio BX8a Deluxe
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M-Audio BX8a Deluxe

BX8a Deluxe, アクティブモニター from M-Audio in the BX series.

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M-Audio BX8a Deluxe 詳細レビュー

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オーディオ・インターフェースの全ラインナップのアップデートが完了したところで、M-Audioは今度はモニター・スピーカーシステムの見直しを進めている。非常にハイレベルなEX66に続くこれらのアップデートは、コンパクトなStudiophile AV40という素晴らしい成果を生み出した。そこで、最近デラックス・バージョンが発売されたBX8aに関しても見て行こう。

Los Teignos 2008/12/27

M-Audio BX8a Deluxeをテスト

M-Audio BX8a Deluxe
BX8aの改訂版であるBX8a Deluxeモニターは名前が示すように8インチの、ケブラ素材を採用したカーブド・コーン低周波ドライバを備えている。シルクドームの1.25インチのウェーブガイド搭載ツイーターとの組み合わせで、メーカーによれば40Hzから24kHzの周波数特性を達成しているとのことだ。パワーに関しては、これらのモニターは130ワット。これは低周波用に70ワット、高周波用に60ワットのバイアンプ駆動の合計であることを意味する。ニアフィールド・モニターとしては充分に余裕のある出力だ。 ルックスに関しては特に変わったところはない。EXS66ほど個性的ではないが、落ち着きのあるデザイン、マットな質感、ブルーのパワーLEDなどどれも見栄えが良い。全体的によく調整され11.97kg/ユニットの重量も品質と堅牢性を印象づけている。 モニターの背面に通常あるような機能があまりないことには少し驚くかもしれない。オン/オフ・スイッチ、電源コードのソケット、TRS端子、XLR入力端子、ACセレクト、そしてボリュームつまみだけ。フィルターもイコライザーもブーストもなし。コントロールはミドル・ポジション部のみぎざぎざがないボリュームつまみがひとつだけだ。なのでこのモニターの周波数レスポンスのカーブを、使用する部屋に合わせて調整するようなことはできない。また、背面のダクトから風が出ることにも注意が必要だ。壁から充分に離してセッティングしないと低音に影響を与える。これはBX8aにもあった残念な点で今回も改善されなかった。手短に言うと、設置に充分な空間が必要だということだ。

プラグ・アンド・リッスン

今回のテストでは切り替えスイッチによって同価格帯の他の8インチ・スピーカーと聴き比べを行うことにした。編集部が選んだのはProdipe Pro 8モニター。50ユーロ安いにもかかわらずマスターボリュームの他に高域の調整も付いた、ホームスタジオで人気の機種だ。曲はFLAC(スペクトラムからデータを失わないロスレス圧縮フォーマット)でエンコードしFoobarを通じて演奏され、Mindprint TRIOをモニタリング・コントローラーとして使用した。
M-Audio BX8a Deluxe
最初に試聴したのはピンク・フロイドの『狂気』から『タイム』。曲の始まりの時計の部分を過ぎると長いパーカッション・セクションが、ステレオ空間の効果を認識させてくれる。2組のモニターはどちらも定位のしっかりしたステレオ・イメージを作り出す。その反面、歌の出だし部分では両者に違いが見られた。Prodipeでは中域に集中しているのに対し、BX8aはより低くまで落ち、より高くまで上がる。 マイケル・ジャクソンの『ビリー・ジーン』でも同様の特徴が見られた。BX8aの方が低域が際立っている。高域も同様で、ファンキーなギターやハイハット、声のディティールがより伝わってくる。 「より低音が出ている」のか「低音が出過ぎている」のか?マッシヴ・アタックの『エンジェル』を聴いたとき疑問が生じた。低音域は雲泥の差でM-Audioはこれらの帯域をブーストしているのではないかと思わせるほどだ。実際、同じ曲をMackie MR8モニター(価格が200ユーロも高いので今回の比較テストの対象外)で聴くとBX8aが低域過多であることが判る。なので前に述べたフィルターがないことを再び残念に思う結果となった。それとは対照的に、高域はProdipeより遥かに良いサウンドで、特にシンバルやボーカルは明瞭、そしてスペクトラムの広さはまるでPro 8モニターが狭く感じられる程だ。高域のおかげでBX8aモニターでは全てがより前に出ているように感じられる。 シュトラウスの『ツァラトゥストラはかく語りき』の最初から最後まで、M-Audioの低音はProdipeでは得られないドラマティックなティンパニを響かせた。そして弦楽器が入ってくると両者の性格の違いがはっきりする。Pro 8はストリングスとホーンはミックスされているがBX8aでは、明らかに区別できる。 ルー・リードの『ワイルド・サイドを歩け』で声の表現力に集中するとともに、その部分に関しては筆者には比較にならなかった。M-Audioのモニターは特に高域でライバル達より優位に立っている。ルーの声とリバーブ、そして寄り添うバックボーカル、更に最後のサキソフォンのソロに至るまで、M-Audioでは全てがよりはっきりしており、空気感があり、前に出ていた。エラ・フィッツジェラルドの『イン・ア・センチメンタル・ムード』でも同じ印象だ。歌手の息づかいや発音時に唇がたてるわずかなノイズがM-Audioではより音楽的。より多くのものを聴くことができ、それこそがモニターに求められるものだ。

結論

M-Audio BX8a Deluxe
エレガントなルックスでよく仕上げられたBX8a Deluxeはそれでもなお完璧ではない。背面の風と低音を補償し過ぎる傾向を見ると、メーカーが調整用に1ボリュームしか付けなかったことを疑問に思う。しかし同価格帯の他のモニターと比べればアドバンテージがあるのは明らかだ。特にスペクトラムの広さは多くの人が気に入るに違いない。そして高域は本当に説得力がある。これらの最近のM-Audioのモニターは価格に対して優れた価値を持っており、難しいミキシングの科学の世界にデビューしようとする人に特にお薦めだ。確かにもっと良いモニターはある。しかしそれらはより高価、もっと遥かに高いのだ。
  • デザイン
  • 低音、そしてディティールに富んだ高域
  • 使用することに喜びが感じられる
  • 素晴らしいコストパフォーマンス
  • 前に出過ぎの低域
  • ほとんどサウンドを調整できない