リバーブを理解する
私たちが現実の世界で音を聴くときは常に音響空間が存在する。例えばあなたがリビングルームでアコースティック・ギターを弾いているとしよう。あなたはギターの音を聴いているだけでなく、ギターが発生させた音波が壁や天井、そして床ではね返り、その音波のいくらかがあなたの耳に戻る。この音波は空間を旅した分だけ、ギターから直接届く音に比べていくらか遅れる。
これらの全ての反射の結果として得られる音は非常に複雑であり、リバーブレーション(残響音)と呼ばれる。音波は物体によってはね返る度にエネルギーを失い、レベルとトーンは変化する。もし音波が枕やカーテンに当たれば、固い表面に当たった場合に比べて吸収されるだろう。高い周波数は低い周波数に比べて吸収されやすい。そのため音は長時間旅するほど鈍くなっていく。これをダンピングと呼ぶ。もうひとつの例としては、観客で埋まったコンサート・ホールが空の場合に比べて音が異なるのは、観客やその服が音を吸収するためだ。
反響音は重要だ。なぜならそれによって空間の感覚が得られるのだから。ライブ・レコーディングでは楽器の音とミックスできるように、しばしば場の音を録るための複数のマイクがセットされる。レコーディング・スタジオに於いては、たくさんの反響が得られる『ライブ』ルームと音響上の反射を可能な限り抑えた『デッド』ルーム、または片面には吸音材質、反対側に固い材質を設えた『ライブ/デッド』ルームがある。
ほとんどの場合ドラマーはライブな大きい部屋で録音することを好むので多くの自然な残響が得られる。ボーカリストの録音はボーカル・ブースのようなデッドな部屋で録音されることが多い。そしてミックスダウン時に人工的なリバーブによって音響空間がクリエイトされる。
自然なものであろうと人工的なものであろうと、リバーブは今日のレコーディングには欠くことのできないものになっている。この記事では人工的な方のリバーブでは何が可能で、どのように働くかについて述べる。後日パート2でベストなリバーブの使い方に関するヒントもカバーしたい。







1件のコメント
2008/10/19 10:54 am
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